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特集 術後1週間の患者管理
卵巣摘出術
著者: 寺島芳輝1 安田允1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学産婦人科
ページ範囲:P.629 - P.632
文献購入ページに移動 卵巣には腫瘍のhot bedといわれる位,原発,転移性を含め,多種類の良,悪性腫瘍があらゆる年齢層に発生する.したがつて,術式も腫瘍の良,悪性,年齢,妊娠,分娩歴などにより,それぞれ異なり,おのずと管理方式も違つてくる.良性ならば,老年期を除き,できるだけ卵巣の機能保存に努め,嚢腫摘出術を原則とするし,悪性であれば,単純子宮全摘出術+両側付属器摘出術+大網切除術を基本術式とし,さらに進行癌であれば,腸管切除などの外科手術も加わり,転移巣を含めた腫瘍の切除を積極的に行なつている.それゆえ,手術侵襲の程度により,おのずと術後管理も異なつてくるが,vital signsのチェック,術創部からの出血,尿量の測定,感染のチェック,循環器,呼吸器,消化器系の管理など,他の腹部手術と変つた点はないけれども,骨盤内の手術故,血液や滲出液が貯溜し,感染源となりやすいので,術後の死腔炎や尿路感染には特に注意すべきである.
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