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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻4号

1981年04月発行

特集 術後1週間の患者管理

注意すべき状態の患者管理

妊娠

著者: 小山真1

所属機関: 1新潟大学医学部第1外科

ページ範囲:P.723 - P.725

文献概要

 妊娠中の婦人が手術を必要とする疾患に侵されることは必ずしも多くないが,その90%以上が処理の容易な虫垂炎であるのは幸いである.しかし,如何なる疾患にせよ術前・術中のみならず術後においても(1)母体の管理,(2)流・早産の防止,(3)胎児の生命,発育に対する障害の除去の3点に留意した適切な処置が要求されるところに特色がある.
 いずれにせよ術後管理上最も重要なことは術後早期の安静であるが,その他,(1)についてはショックの防止,腎尿路系の障害に対する処置(高血圧の治療,尿路感染の防止),(2)については胎盤血流量減少の防止,子宮弛緩剤の投与や初期における黄体ホルモン投与,(3)に関しては催奇性薬剤を用いないことや抗生物質としては胎児に影響の少ない合成ペニシリンかセファロスポリン系薬剤の投与が望ましい等の幾つかの管理上の要点がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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