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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻5号

1981年05月発行

文献概要

特集 Multiple Organ Failure 治療の実際

熱傷とMultiple Organ Failure

著者: 難波雄哉1 中村孝正1

所属機関: 1長崎大学医学部形成外科

ページ範囲:P.773 - P.776

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はじめに
 熱傷には軽症のものから重症のものまで各段階があるが,ショックの危険がある成人で20%体表面積(小児,高齢者では10%)以上の熱傷では,受傷直後より適切な治療が十分に行なわれなかつた場合,ショックによる致命的危険にさらされることになり,たとえ,かろうじてショックを脱することができたしとても,各臓器に種々の程度の障害をのこすことになる.
 広範囲熱傷にともなう内臓器障害のほとんどは,熱傷によつてひきおこされる循環障害の結果としておこるもので,循環器系をはじめとして中枢神経,内分泌系,心臓,肺臓,腎臓,肝臓,消化器系,脾臓,膵臓,副腎など,程度の差こそあれ全身全臓器におよぶといつてよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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