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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻5号

1981年05月発行

臨床研究

吸収性,非吸収性縫合糸の比較

著者: 岩佐博1 三村一夫1 平出星夫1 溝口修身1 加辺純雄1 大崎裕子1

所属機関: 1防衛医科大学第1外科

ページ範囲:P.827 - P.832

文献概要

はじめに
 外科手術に縫合糸は欠くことの出来ないものである.近年縫合糸の種類も非常に増加しているが,著者らの1980年の調査では,絹糸が90%前後を占めている12).絹糸は非吸収性縫合糸の代表的なもので,ほぼ半永久的に組織内に残存している.事実著者らも,手術後十数年経つてから縫合糸膿瘍として膿瘍を形成して来た症例を経験したが,外科医としてそのような症例を経験された方は少くないと思考される.しかし,小膿瘍では抜糸により簡単に治癒するので,外科臨床では余り問題にならない.たしかに非吸収性なるが故に種々の障害が報告されており,中には再度手術をし,絹糸を抜去したとの報告もある1)
 絹糸のヒト組織中における長期間の観察をした報告は多くない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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