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文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻6号

1981年06月発行

特集 外傷の画像診断

頭部外傷

著者: 有賀徹1 大塚敏文2

所属機関: 1東京大学医学部附属病院救急部 2日本医科大学救命救急センター

ページ範囲:P.905 - P.916

文献概要

はじめに
 自動車事故や労働災害は,学童期から壮年期において非常に高い死亡原因となつている7).また,それらに占める頭部外傷の重要性は論をまたない.従つて,二次,三次救急といつた搬送体制もさることながら,臨床医すべてに(頭部)外傷に対するfirst aidと,患者の選別能力が強く要求される.
 頭部外傷患者では,特に交通事故や転落事故の場合には,その約3割が他の部位にも重大な合併損傷を有しており9),また誤飲性肺炎や神経原性肺浮腫といつた肺合併症が,受傷直後から発症している場合もある9)ことから,first aidとして,まずそれらに対する十分な配慮が必要である.そして,意識レベルや神経学的なlocal signやla—teralityの把握を含めた理学的諸検査とそれらの時間的推移〜現病歴の聴取を行ない,頭・胸部の単純撮影のみでよいか,更にコンピューター断層撮影(Computerized tomographic scan以下CTscan)をも行なうべきか否かを決定する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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