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臨床研究
残胃の癌の検討
著者: 細川治1 白崎信二1 森田信人1 渡辺国重1 津田昇志1 山崎信1 小西二三男2
所属機関: 1福井県立病院外科 2金沢医科大学病理
ページ範囲:P.971 - P.977
文献購入ページに移動良性疾患に対して胃切除術を行なつた症例や,最近の早期胃癌症例の増加に伴つて,胃切除術後の長期生存率が向上し,これらの症例の術後経過中に初回疾患と独立していると思われる癌を残胃に発見する機会が増加してきている.残胃に発生した癌は診断,治療の特殊性という臨床上の問題と共に,発生環境に対する興味も大きい.
すでに小林1)は残胃における胃癌発生の基盤として,吻合部を中心に高頻度に観察される腸上皮化生を伴つた萎縮性胃炎をとりあげ,これを背景とした胃癌発生を推定しているが,いまだ残胃の癌の周辺粘膜について腸上皮化生の程度を詳細に追求した報告は少ない.
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