icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科36巻8号

1981年08月発行

文献概要

特集 手指の外傷—初期診療の実際

手指の骨折・脱臼

著者: 須藤容章1

所属機関: 1大津赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.1221 - P.1228

文献購入ページに移動
はじめに
 指骨の骨折や指関節の脱臼は小さな外傷として軽視される傾向にあるが,一本の指の障害は肘や肩の障害よりも大きな不自由をもたらすことがある.指一本の障害が腕全体の障害となり得るのである.指の骨折・脱臼の治療原則は先づ手全体を考え,次に指のことを考えて治療することである1).手の外科では皮膚,筋腱,神経,血管,骨・関節を取り扱うが,なかでも骨・関節は手の運動の支柱であり,初期治療では皮膚に次いで修復すべきものとなつている4).骨折・脱臼には開放性のものと閉鎖性のものとがあり,両者は全く別のものと考えて治療すべきである7)とさえ言われているが,適切な処置を行なえば開放性骨折・脱臼も閉鎖性骨折・脱臼と同様に治療をすることができる1,5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?