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臨床報告
乳癌再発後長期生存例の1例と本邦文献集計
著者: 野口昌邦1 広沢久史1 松葉明1 木下元1 三輪晃一1 木南義男1 宮崎逸夫1 松原藤継2 島村浩二3 藤森仁行4
所属機関: 1金沢大学医学部第2外科 2金沢大学医学部検査部病理 3金沢大学医学部整形外科 4藤森医院
ページ範囲:P.1295 - P.1299
文献購入ページに移動乳癌は予後の比較的良好な癌の一つであり,再発しても長期に生存する症例が少なからず存在することが知られている.第16回乳癌研究会においても乳癌再発後長期生存症例が主題として取り上げられ,さらに全国57施設よりアンケート調査を行ない乳癌再発例2,405例の再発後生存率を検討し,再発後3年で22.0%,5年で12.3%とかなりの症例が再発後生存していることを明らかにしている1).しかし再発後10年以上の長期生存例は非常に少ないと考えられる.
私どもは乳房切断術後約5年で再発し,その後,約10年間に局所再発,骨転移などを来たし,現在なお加療中の1症例を経験しているので,本邦文献における再発後10年以上生存した乳癌症例を集計し検討を加え報告する.
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