文献詳細
特集 上部胆管癌の外科
切除療法
私はこうしている
著者: 原田昇1 角田司1 篠崎卓雄1 内山和雄1 岡進1 山口孝1 吉野尞三1 伊藤俊哉1 土屋凉一1
所属機関: 1長崎大学医学部第2外科
ページ範囲:P.1405 - P.1412
文献概要
肝門部胆管癌を肝管合流部および左右肝管を占拠する胆管癌と規定すると,肝門部胆管癌は胆道系悪性腫瘍のうちでも,最も外科的治療が困難な部位に位置し,その治療成績は現在なお不良といわざるをえない.切除率も諸家の報告1-3,6-9)をみても30%前後である.しかし,近年の診断技術の進歩により,かなり早期に診断がなされた症例も増加し,長期生存例も増加しつつある.本症の治療成績の向上を阻む諸因子を教室例を用いて検討を加え,特に積極的外科治療法の意義について言及する.
掲載誌情報