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臨床報告
回盲部アメーバ性肉芽腫(アメボーマ)の1例
著者: 平野達雄1 下山孝俊1 高木敏彦1 原田達郎1 中山博司1 福田豊1 橋本茂廣1 藤井良介1 野川辰彦1 石川喜久1 小武康徳1 石井俊世1 内田雄三1 三浦敏夫1 辻泰邦1 関根一郎2
所属機関: 1長崎大学医学部第1外科 2長崎大学医学部原研病理
ページ範囲:P.1481 - P.1485
文献購入ページに移動アメーバ症は赤痢アメーバEntamoeba histolyticaの経口感染によりおこり,近年わが国において本症をみることは比較的まれとなつた.しかもその報告のうち多くはアメーバ性肝膿瘍などの腸外アメーバ症であり,腸アメーバ症は少ない.最近われわれは,回盲部に巨大な潰瘍を伴う肉芽性腫瘤を形成し,切除標本の病理組織学的検査によりはじめてアメーバ症と診断された症例を経験した.本症例の炎症性腫瘤はわが国ではきわめてまれなアメボーマamebomaと呼ぶべきものと思われるため,ここに報告していささか考察を加えたい.
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