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文献詳細

雑誌文献

臨床外科37巻10号

1982年10月発行

特集 新しい抗生物質と外科

消化器外科と抗生物質 感染をおこしたらどうするか

腹膜炎,腹腔内膿瘍

著者: 酒井克治1

所属機関: 1大阪市立大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1509 - P.1513

文献概要

続発性腹膜炎
 今日われわれが遭遇する急性腹膜炎のほとんどすべては続発性急性腹膜炎であり,その原因には,(1)外傷に由来するもの,(2)腹腔内臓器の疾患に由来するもの,(3)手術後の感染などがあげられるが,本稿では化膿性疾患に続発する腹膜炎および術後感染として発症する腹膜炎について述べる.また術後腹膜炎においても,その原因は単一ではなく,縫合不全,腹腔内遺残異物,手術時の腹腔内汚染,臓器損傷などがあげられる.
 今日,腹膜炎時の病態生理の解明,麻酔法の進歩,輸血・輸液の発達,静脈栄養の導入,さらに診断技術の進歩,抗生剤の普及により,腹膜炎の罹患率・死亡率はこの40年間に著しく減少した.ことに抗生剤の発達・普及は腹膜炎時の敗血症の発生を予防し,死亡率の減少には大きく貢献した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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