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特集 膵・胆管合流異常の外科 病態
病理の立場から
著者: 須田耕一1 宮野武2
所属機関: 1山梨医科大学病理学教室 2順天堂大学医学部小児外科
ページ範囲:P.1769 - P.1773
文献購入ページに移動膵・胆管合流異常という概念は,木積ら1)(1916)が先天性胆道拡張症において,膵管と胆管の間に異常な合流様式があるのを記載したのに始まる.その後,Babbitt2)(1969)が胆道拡張症の病因とより関連づけた報告を行い,本症に合流異常が高頻度に存在することは定説となりつつある3).
著者らは先天性胆道拡張症,先天性胆道閉鎖症,胆道癌などの剖検例およびコントロール例の検索に基づき,「膵管と胆管が十二指腸の壁外で合流する場合を膵・胆管合流異常である」と定義している4-6).この合流形態では膵管と胆管の間に自由な交流が惹起され,これによつて招来される胆道と膵の障害が膵・胆管合流異常の基本的病態と考えられる.
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