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文献詳細

雑誌文献

臨床外科37巻12号

1982年12月発行

文献概要

特集 膵・胆管合流異常の外科 外科治療

小児

著者: 秋山洋1 佐伯守洋1 小方卓1

所属機関: 1国立小児病院外科

ページ範囲:P.1803 - P.1807

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はじめに
 近年,膵管胆道合流異常が反復する上腹部痛の原因として注目されるようになつてき,小児外科領域ではこの合流異常が胆道穿孔1)や胆管拡張症の原因となるとの報告が多くなされている2,3).実際に従来より知られている総胆管嚢腫(chole—dochal cyst)例を詳細に検討すると膵管胆道合流異常を多くの症例に証明することができる.しかし,このような合流異常に起因してなぜ総胆管のみが巨大な嚢腫状形態をとつて拡張をきたすかについては未だ十分な説明がなされていない.一方,胆管拡張症のなかには嚢腫形態を示さずに円筒状,紡錘状に拡張をきたすものがあり,このような形は,膵管胆道合流異常による膵液の逆流による2次的な胆道系の変化としては理解しやすい.実際に臨床面でもこのような症例に遭遇する機会もあり,今回は著者等自身が経験した3症例を中心に診断,治療面を中心に述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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