文献詳細
特集 食道静脈瘤手術
シャント手術の適応と術式
左胃静脈下大静脈吻合術
著者: 小林迪夫1 若杉健三1 武藤庸一1 井口潔2 別府知茂2
所属機関: 1大分医科大学外科 2九州大学医学部第2外科
ページ範囲:P.207 - P.213
文献概要
左胃静脈下大静脈吻合術とは,門脈圧を下降させずに食道静脈瘤の圧のみを選択的に下降させる選択的シャント手術の概念を具体化したもので,1967年,著者の一人,井口の考案になるものである1)−5).現在まで,われわれは肝硬変症例を中心に200余例に本術式を施行し,すでに術後10年以上の長期例の検討も果し得ているので,ここに本術式の手術適応,手技,治療成績についてとりまとめ報告したい.
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