icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科37巻2号

1982年02月発行

文献概要

外科医のための臨床輸液問答・2

各種の電解質について

著者: 長谷川博1 和田孝雄2

所属機関: 1国立がんセンター外科 2慶大医学部内科

ページ範囲:P.249 - P.256

文献購入ページに移動
1.Kの投与量
 和田 先回,Kの投与についてお話が出て,かなり多い量を先生方がお使いになつているようでしたね.しかし一般にKを維持輸液として私たちが内科的な輸液といつている場合には40mEqぐらいやつているわけですけれども,先生方は多いと,この間だと,150〜160mEqぐらいまでいくような‥‥.
 長谷川 そうですね,体重1kg当たり2mEqぐらいはむしろ入れます.内科の患者さんというのはわりあいに慢性的な経過をとる人が多いけれども,外科の患者は急激なストレスにさらされるから,そのストレスにさらされた時にKがデッと出る.これは尿中のK/N比ではつきり判ります.つまりおとなしく断食している時には1日でNが8〜9g,Kが30mEq前後は尿に出る.つまりK/N比は30/9≒3ですか.ストレスに会うとK/N比で6〜10にまで上るのです.というふうに考えると,Kの補給というのは,内科に比べると外科のほうが多くなくてはいけない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?