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特集 レーザーと外科 レーザーの内視鏡への応用—適応と限界 YAGレーザーによる治療
泌尿器
著者: 岡田清己1 朝岡博1 天谷龍夫1 尾上泰彦1 小川成海1 岸本孝1
所属機関: 1日本大学医学部泌尿器科
ページ範囲:P.505 - P.508
文献購入ページに移動レーザーが医学領域に導入され,診断ないしは治療の手段として用いられたのは最近のことである.泌尿器科領域においても1966年以来1),レーザーに関する多くの基礎的実験,臨床的経験が発表されてきた.レーザーという武器そのものが若く,今後新しいレーザーが開発される可能性は十分にある.それ故,医学部門での臨床応用もさらに拡大するものと考えられる.しかし,現在用いられている各種のレーザーのうち,泌尿器科領域において最も期待されているのは,アルゴン(Ar)ないしはNd-YAGレーザーを用いた内視鏡手術(以下,TULS,Transurethral Laser Surgery)である.一方,電気メスによる経尿道的手術(以下,TUER,Transurethral Electro Resection)はすでに完成した手術術式である.TUERには大きな利点もあるが,欠点もあり,その欠点をカバーするような手術法の開発が望まれていた.このことからも,レーザー外科,特にTULSは泌尿器科医にとつて非常に興味ある手術法と考えられる術式である.いままで種々の疾患に試みられているが,今回は膀胱腫瘍に対する経尿道的レーザー手術に関し文献的考察を試みNd-YAGレーザーを用いた自験例に関して検討を加える.
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