icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科37巻4号

1982年04月発行

臨床報告

Embolizationおよび肝動脈結紮にて治癒せしめえた肝破裂の1例

著者: 須藤峻章1 白羽誠1 石山堅司1 竹本雅彦1 浅川隆1 河村正生1 梅村博也1 久山健1 田村健治2

所属機関: 1近畿大学医学部第2外科 2近畿大学医学部放射線科

ページ範囲:P.583 - P.586

文献概要

はじめに
 肝破裂の治療としては,ドレナージ手術1),肝縫合法2),resectional debridement3),肝切除術4-6),肝動脈結紮7,8)など手術療法がおもにおこなわれているが,肝破裂では,大量の出血を伴い,肝機能は障害されており,とくに肝右葉を切除することは多大な危険性を伴うものである.
 私達は,最近某病院にて肝摘後肝右葉に被膜下破裂を来し,ドレナージ手術を施行したが出血がとまらず,本院に緊急入院し,angiographic embolizationにて出血のコントロールを行い,次いで肝動脈結紮にて治療せしめえた1例を経験した.肝破裂にembolizationを施行したのは本邦第1例目であると考えられるので若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら