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文献詳細

雑誌文献

臨床外科37巻5号

1982年05月発行

特集 外科外来マニュアル

私の治療 上肢・下肢

爪下血腫

著者: 若林利重1

所属機関: 1東京警察病院外科

ページ範囲:P.692 - P.693

文献概要

□概説
 爪下血腫は爪の圧迫によつておこる.種々の発生機転があるがドアで指を狭んだり,重くて硬いものが指,趾の上に落ちたり,靴で趾を踏まれたりしておこることが多い.しかし窮屈な靴を穿いてスポーツをしたり遠路をしたようなときにもよくおこる.しかし窮屈な靴を穿いてスポーツをしたり登山をしたようなときにもおこることがある.爪体下部の血腫は境界が鮮明であり暗赤色を呈する.爪根部のものは爪根部の皮膚(爪根部爪郭,上爪皮)が淡赤紫色を呈し腫脹隆起する,瞬間的外力によつておこつたものでは出血によつて爪下の内圧が急激にあがるため搏動性の疼痛がおこる.窮屈な靴のような反復性刺激によるものでは著明な疼痛を伴わない.爪下血腫は普通非開放性のものであり直接感染を伴うことはない.血腫の大きさ,発生部位は種々であり,外科的治療を要するものと湿布のみで治癒するものとがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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