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文献詳細

雑誌文献

臨床外科37巻5号

1982年05月発行

特集 外科外来マニュアル

私の治療 胸部

女性乳房

著者: 真栄城優夫1

所属機関: 1沖繩県立中部病院外科

ページ範囲:P.725 - P.725

文献概要

□概説
 女性乳房は,思春期にもつとも多く,両側のことが普通であるが,片側のみにみられることもある.乳頭部に限局した円板状の腫脹で,多少の圧痛を有する.新生児期や,40〜50歳台の中年期にみられることもある.通常は6ヵ月前後で消褪するが,中年期のものは,男性乳癌と鑑別を必要とする.片側性,表面不規則で硬く,乳頭より扁心性であることなどを参考にする.
 組織学的には,乳管の増殖と,基質の浮腫がみられる.2年以上継続して存在する場合に,ホルモン学的な検索や,美容的見地からの外科的摘出が適応となる.
 器質的原因として,Kleinfelter症候群,Reif−enstein症候群,耳下腺炎後の睾丸炎,外傷後の峯丸萎縮,睾丸腫瘍,副腎や脳下垂体の腫瘍,さらに肝硬変などが考慮される.その他,薬剤として,Spirnolacton,Reserpin,Melthyl-DOPA,Phenothiazide,INH,ジギトキシンなどの影響も言われている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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