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文献詳細

雑誌文献

臨床外科37巻7号

1982年07月発行

文献概要

特集 胆石症をめぐる最近の話題

括約筋形成術の適応の変遷

著者: 香月武人1 谷川尚1

所属機関: 1宮崎医科大学第1外科

ページ範囲:P.1073 - P.1078

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はじめに
 経十二指腸括約筋形成術transduodenal sphincteroplasty(以下,sphincteroplastyと略す)は,種々の良性胆道疾患の手術治療に際して最も繁用される付加手術の1つである.第4回日本胆道外科研究会における全国179施設の集計39)によると,胆管胆石症15,084例中4,538例30.1%に何等かの下部胆道付加手術が行われ,その63.5%がsphincteroplastyで,十二指腸上部総胆管十二指腸吻合術supraduodenal choledochoduodenostomy(以下,choledochoduodenostomyと略す)(17.2%)および総胆管または総肝管空腸吻合術choledocho-or common hepaticoduodenostomy(14.3%)がこれにつぐ.
 sphincteroplastyの意味する術式内容は,今日ほとんど合意が得られているとはいえ,なお,一部不明確な混乱がみられ,その適応と評価に関しては,1891年McBurney26)による本法の開発以来今日まで回帰的変遷がみられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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