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文献詳細

雑誌文献

臨床外科37巻7号

1982年07月発行

文献概要

臨床報告

抗生剤持続動注法による多発性肝膿瘍の1治験例

著者: 小田切弘人1 葛耀琦1 田中勤1 磯部宏志1 吉沢信雄1 鈴木義雄1 蔵本新太郎2

所属機関: 1健保総合川崎中央病院外科 2東邦大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1127 - P.1131

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はじめに
 肝膿瘍は,化膿性肝膿瘍とアメーバー性肝膿瘍に大別されるが,その原因の大部分は,他の臓器あるいは組織の炎症性病変からの2次的感染であり,多発型または孤立型として現われる.その内でも,圧倒的に多発型が多くみられるが,最近は,抗生物質の進歩により,その発生頻度は著しく減少傾向を示している.しかしその治療は困難であり,予後は,時として不良とされている.
 われわれは最近,重篤な多発性肝膿瘍に対して保存的療法が効果的でなかつたため,さらに右胃動脈より固有肝動脈に留置カテーテルを挿入し,抗生剤の持続動注を行い,完治に至つた一症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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