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Enterostomal Therapist(E. T.)について
著者: 大村裕子1
所属機関: 1癌研究会附属病院外科病棟
ページ範囲:P.1212 - P.1213
文献購入ページに移動Enterostomal Therapistとは
Enterostomal Therapist(以下E. T.と略す)とは日本では「ストーマ療法士」と訳されており,消化器系・泌尿器系stomaなどのstomaの患者のtotalなcareをする看護婦の専門職の名称である.
E. T.の歴史は,1954年ulcerative colitisに罹患し,米国Ohio州Cleveland Clinicにおいてileostomy造設術をうけたNorma N. Gill(初代E. T.)を当時,彼女の主治医であつたDr. Turnbullがより高度なstoma careの必要性を感じ,stoma careに従事させたのがその始まりである.最初はNorma N. GillがDr. Turnbullの外来などでostomateのcareを手伝う形にすぎなかつたが,日本に比べ大腸疾患,特にI. B. D. などが多い米国では管理の難しいileostomy症例が多いため,必然的に専門職の必要性を求める声が高まり,1968年同ClinicにおいてE. T. Training Schoolを開校する運びとなつた.E. T. School発足時は全課程6週間のコースで教育内容も技術面に重点がおかれclinical practiceが多かつたと聞いている.当時は入校資格の制約はなく,その後stoma careには医学的知識が不可欠と考えられるようになり准看護婦以上の資格が要求されるようになつた.そのため現在E. T. の中には看護婦の資格を全く持たないものでE. T. としてstoma careに従事しているものもいる.現在では,正看護婦で2年以上の臨床経験があること,E. T. school終了後E. T. として働く職場が確実にえられることが入校資格となり,1コース8週間の中で講義と実習期間を義務づけられている.さらに今後5年以内には入校資格が,大学卒の看護婦に限定され1コースも10週間になるというはなしもきいている.米国・カナダには現在は14校のE. T. schoolがあり,年5回のコースで1回あたり5〜6名の入校生で構成されている.ただし各々のE. T. schoolによってコースの人数編成,年間の教育回数は異なつている.
Enterostomal Therapist(以下E. T.と略す)とは日本では「ストーマ療法士」と訳されており,消化器系・泌尿器系stomaなどのstomaの患者のtotalなcareをする看護婦の専門職の名称である.
E. T.の歴史は,1954年ulcerative colitisに罹患し,米国Ohio州Cleveland Clinicにおいてileostomy造設術をうけたNorma N. Gill(初代E. T.)を当時,彼女の主治医であつたDr. Turnbullがより高度なstoma careの必要性を感じ,stoma careに従事させたのがその始まりである.最初はNorma N. GillがDr. Turnbullの外来などでostomateのcareを手伝う形にすぎなかつたが,日本に比べ大腸疾患,特にI. B. D. などが多い米国では管理の難しいileostomy症例が多いため,必然的に専門職の必要性を求める声が高まり,1968年同ClinicにおいてE. T. Training Schoolを開校する運びとなつた.E. T. School発足時は全課程6週間のコースで教育内容も技術面に重点がおかれclinical practiceが多かつたと聞いている.当時は入校資格の制約はなく,その後stoma careには医学的知識が不可欠と考えられるようになり准看護婦以上の資格が要求されるようになつた.そのため現在E. T. の中には看護婦の資格を全く持たないものでE. T. としてstoma careに従事しているものもいる.現在では,正看護婦で2年以上の臨床経験があること,E. T. school終了後E. T. として働く職場が確実にえられることが入校資格となり,1コース8週間の中で講義と実習期間を義務づけられている.さらに今後5年以内には入校資格が,大学卒の看護婦に限定され1コースも10週間になるというはなしもきいている.米国・カナダには現在は14校のE. T. schoolがあり,年5回のコースで1回あたり5〜6名の入校生で構成されている.ただし各々のE. T. schoolによってコースの人数編成,年間の教育回数は異なつている.
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