文献詳細
臨床報告
同時性食道多発癌の1例
著者: 須田誠1 西平哲郎1 栗谷義樹1 北村道彦1 蔵本純一1 葛西森夫1
所属機関: 1東北大学医学部第2外科
ページ範囲:P.151 - P.153
文献概要
食道多発癌は,術前の詳細な内視鏡検査や術後の標本の検索により,時折遭遇する疾患である.しかし,その大部分の症例は主病巣と副病巣との距離が5cm以内にとどまるものであり,かつ主病巣に比べて副病巣が小さく,粘膜内にとどまるものである.
最近,われわれは,CeとImの両者に同時に進行癌を有し,両病巣間の距離が13cmと離れており,組織学的にも,一方は高分化型扁平上皮癌,他方は腺表皮癌を示した興味ある食道多発癌を経験したので報告する.
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