文献詳細
特集 胃・十二指腸潰瘍
手術適応と術式の選択—吻合部潰瘍
著者: 白鳥常男1 金泉年郁1 桑原和一1 村田省吾1 森本洋一1 酒井一雄1
所属機関: 1奈良県立医科大学第1外科
ページ範囲:P.1593 - P.1597
文献概要
消化性潰瘍に対する手術療法として,広範囲胃切除術がまず広く普及し,その後は,胃切除後症候群の改善を目指す術式が種々開発され現在に至つている.消化性潰瘍の手術治療の中で,特殊な条件のもとに発生する吻合部潰瘍を検討することは,その治療に対してはもちろんのことであるが,吻合部潰瘍の発生論上,さらに一般の消化性潰瘍の成因を探る点からも有意義なことである.
そこで,与えられた吻合部潰瘍に対する手術適応と術式選択のテーマついて,自験例ならびに文献学的に吻合部潰瘍の検討を加え,論ずることにした.
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