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臨床報告
経皮経肝的胆嚢鏡(PTCCS)後にカテーテル挿入部皮下に癌着床を認めた胆嚢癌の1例
著者: 伊藤誠二1 山川達郎1 飯泉成司1 三芳端1 広沢邦浩1 加藤一富1 白鳥隆1 川端啓介1
所属機関: 1帝京大学医学部附属溝口病院外科
ページ範囲:P.1805 - P.1809
文献購入ページに移動閉塞性黄疸に対する診断ならびに治療上,Percutaneous Transhepatic Cholangiodrainge(PTCD)は,今日第1選択手技として,広く応用されその有用性に関しては数多くの報告がなされている.一方PTCDの合併症としてよく報告されているものには,感染や,ドレナージカテーテルの閉塞,あるいはPTCD施行時の胆汁漏出,出血,胆道減圧ならびに,内圧上昇ショックなどがあるが,悪性疾患に対するPTCD後,瘻孔を介して皮膚転移を来たしたと言う報告は少ない1-4).
今回の症例は,PTCDに加えて,PTCCS(Percutaneous Transhepatic Cholecystoscopy)が,施行されたがために5カ月後,カテーテル挿入部皮下に転移巣をきたした胆嚢癌症例であるが,今回の報告はその頻度などにつき文献的考察を加え報告するとともに,この様な合併症のあることも念頭におく必要のあることを喚起するものである.
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