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臨床研究
大腸癌による急性大腸閉塞例の検討
著者: 豊島宏1 板東隆文1
所属機関: 1日本赤十字社医療センター消化器外科
ページ範囲:P.383 - P.387
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大腸癌による狭窄が進行し,完全閉塞となり,排ガスや排便が停止し,高度の腹部膨満をきたすいわゆる急性大腸閉塞は,以前は比較的めずらしい疾患であつたが,最近は日常の臨床でむしろしばしば遭遇するようになつてきている.高齢の患者で,開腹手術の既往歴のない腸閉塞では,まず本症を疑う必要がある.
本症は緊急手術の適応であり,充分な術前準備はできず,また,水様便によつて高度に拡張した結腸に対して手術操作を加えるため手術riskが高く,遠隔成績も不良とされている.安全に手術を行い,かつ遠隔成績の向上を計るためにどのような術式を選ぶかについて種々意見の分かれるところである.
大腸癌による狭窄が進行し,完全閉塞となり,排ガスや排便が停止し,高度の腹部膨満をきたすいわゆる急性大腸閉塞は,以前は比較的めずらしい疾患であつたが,最近は日常の臨床でむしろしばしば遭遇するようになつてきている.高齢の患者で,開腹手術の既往歴のない腸閉塞では,まず本症を疑う必要がある.
本症は緊急手術の適応であり,充分な術前準備はできず,また,水様便によつて高度に拡張した結腸に対して手術操作を加えるため手術riskが高く,遠隔成績も不良とされている.安全に手術を行い,かつ遠隔成績の向上を計るためにどのような術式を選ぶかについて種々意見の分かれるところである.
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