文献詳細
臨床報告
脾動脈瘤の1治験例
著者: 亀山雅男1 岡本信洋1 土井修1 岩永剛1 北村次男2 大川元臣3 建石竜平4
所属機関: 1大阪府立成人病センター外科 2大阪府立成人病センター内科 3大阪府立成人病センター放射線科 4大阪府立成人病センター病理
ページ範囲:P.389 - P.392
文献概要
脾動脈瘤は,1770年Beaussier1)の報告以来,欧米では数多くの報告がみられ,本邦でも1911年吉田2)の剖検報告以来,自験例を含めて72例の報告がある.元来特異的な症状に乏しいため,剖検時または動脈瘤の破裂,あるいは手術中偶然に発見されることが多かつたが,近年選択的血管撮影の普及でかなりの症例が術前に診断されるようになつた.われわれも胃集検で発見し,術前に脾動脈瘤の確定診断を得て,手術により治癒せしめた1症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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