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文献詳細

雑誌文献

臨床外科38巻3号

1983年03月発行

臨床報告

十二指腸狭窄を伴つた胆石合併成人型輪状膵の1治験例

著者: 星野澄人1 中村従之2 佐藤晴男2 沈秀明2 土江健嗣2 山田満昭2 鈴木正康2 市川正章3

所属機関: 1名古屋大学部第2外科 2安城更生病院外科 3安城厚生病院内科

ページ範囲:P.409 - P.413

文献概要

はじめに
 輪状膵は,膵頭からのびた過剰の膵組織が,十二指腸下行脚を輪状に取り囲む発生異常である.新生児期には,十二指腸閉塞または狭窄で緊急手術され,しかも他の合併奇形を多くみとめるのに対し,成人では,十二指腸狭窄症状に乏しく,無症状に経過する場合が多く,胃十二指腸潰瘍,胆石症,急性膵炎などの合併症で発見されることが多く,新生児輪状膵とは,病像を異にしている.成人型輪状膵は,本邦にては,現在まで66例の報告があるが術前診断並びにその導管系を明らかにしているのは,数例のみである.われわれは,最近低緊張性十二指腸造影及び内視鏡的膵管造影にて,術前診断しえた症例を経験したので,本邦報告例と合わせて,若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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