文献詳細
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文献概要
腹腔に大量の遊離液体が貯留した場合,Douglas窩,paracolic gutter,あるいはMorison窩を満たした腹水あるいは血液は,右の横隔膜下腔に充満し,肝を内側に偏位させる(図1).
X線像の上では,右側の肋骨弓と内側に偏位した肝右葉外側沿との間に肝の濃度よりやや透亮性の高い腹腔内の遊離液体の帯を認め,1942年,Hellmerにより腹水の貯留所見として記載された1).この所見を見出すためには,これらの僅かな濃度差を描出する,条件の良い撮影法を行うことが必要である.またこの所見は腹水貯留症例や腹腔内出血症例の腹部血管造影の際,肝実質が濃染することからより容易に観察できる場合がある(図2).
X線像の上では,右側の肋骨弓と内側に偏位した肝右葉外側沿との間に肝の濃度よりやや透亮性の高い腹腔内の遊離液体の帯を認め,1942年,Hellmerにより腹水の貯留所見として記載された1).この所見を見出すためには,これらの僅かな濃度差を描出する,条件の良い撮影法を行うことが必要である.またこの所見は腹水貯留症例や腹腔内出血症例の腹部血管造影の際,肝実質が濃染することからより容易に観察できる場合がある(図2).
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