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文献詳細

雑誌文献

臨床外科38巻5号

1983年05月発行

文献概要

特集 緊急減黄術—テクニックとそのコツ

内視鏡的逆行性胆管ドレナージ法(ERBD)—内瘻法の手技と評価

著者: 中島正継1 藤本荘太郎1 今岡渉1 吉田俊一1 安田健治朗1 小林正夫1 趙栄済1 西村和彦1 田中義憲2

所属機関: 1京都第二赤十字病院消化器科 2京都第一赤十字病院第3内科

ページ範囲:P.601 - P.609

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はじめに
 内視鏡的逆行性胆管ドレナージ法(endoscopic retrograde biliary drainage,ERBD)は,内視鏡直視下に経乳頭的にドレナージチューブを胆管内に挿入留置する方法であり,閉塞性黄疸に対する非手術的減黄法として最近注目されるようになつたものである.本法(ERBD)は,非手術的減黄法のfirst choiceとして今日普及している経皮経肝的胆管ドレナージ法(PTCD)に対応する新しいアプローチであり1),方法論的には内視鏡的逆行性胆・膵管造影法(ERCP)と内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)の手技を応用している.現在までにERBDとしては,①経乳頭的に胆管内に挿入した細く長いチューブを上部消化管を介して経鼻的に維持するnaso-biliary drainage(external drainage,外瘻法)2-6)と,②ESTにて開大した乳頭部胆管を介して比較的太く短いチューブを胆管と十二指腸との間に内瘻留置するduodeno-biliary drainage(internal drainage,内瘻法)7-15)の2つの方法が開発されているが,殊にduodeno-biliary drainage(内瘻法)はその安全性や有効性の確認とともにPTCDに勝るとも劣らない優れた方法として評価されつつある12-15).本項では,この内瘻法を中心にERBDの実際について紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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