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文献詳細

雑誌文献

臨床外科38巻7号

1983年07月発行

文献概要

臨床研究

ドナー血輸血を行つた生体腎移植5例の経験

著者: 三浦俊治1 岡崎肇1 高橋寿2 石崎允2 小熊司郎1 神保雅幸3 田口喜雄3

所属機関: 1仙台社会保険病院外科 2仙台社会保険病院腎センター 3東北大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1079 - P.1083

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はじめに
 生体腎移植の前にdonor血輸血(Donor-specific blood transfusion,以下DSTと略す.)を行うことにより移植腎生着率が著しく改善されることはSalvatierra他諸家により近年報告されている1-5).われわれは1981年5月よりリンパ球混合培養法(Mixed lymphocyte culture,MLC)にてStimulating index(S. I.)が高値を示す生体腎移植予定者に術前計画的にDSTを行つてきた.1982年5月11日までに5例のDST施行生体腎移植症例を経験したが,いずれも良好な腎機能を保持している.われわれの用いたDSTの方法は岡崎ら6,7)のマウスの実験結果をもとに,輸血効果の有効成分はリンパ球に存在する,という観点から全血ではなくbuffy-coat分画(白血球を含む血小板液)を使用していることに特徴がある.今回この5症例について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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