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文献詳細

雑誌文献

臨床外科38巻8号

1983年08月発行

文献概要

臨床研究

術後癒着性イレウスの保存的療法—薬物療法の有効性と手術適応

著者: 野口芳一1 安達隆治1 須田嵩1 有田英二1 有田峯夫1

所属機関: 1横浜南共済病院外科

ページ範囲:P.1195 - P.1200

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はじめに
 術後癒着性イレウスは,術中,腸管の癒着を防止するための種々の対策が考案され,その頻度を減少しつっあるが,いまだ完全には,防止し得ていない.イレウスの保存的療法は,輸液療法を基盤とし,long intestinal tube1)や,oxygen hyperbaric treatment2)の使用により,良好な成績が報告されている.イミダリン及びワゴスティグミンは,以前より本邦にて使用されているが,その治療効果に関する報告は,われわれの調べえた範囲内では,文献上みられていない.われわれは,術後イレウスの治療で,polysurgeryを防ぐ事を主眼に,イミダリン及びワゴスティグミンより成る薬物療法を中心とした保存的療法を,術後癒着性イレウスの治療に積極的に応用し,良好な成績を得ている.保存的療法の効果及び手術適応とその時期を中心に検討し,さらに,若干の考察を試みたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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