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文献詳細

雑誌文献

臨床外科38巻9号

1983年09月発行

特集 肝硬変と手術

術前のrisk判定

著者: 山本正之1 青山英久1 松本由朗1 菅原克彦1 小沢和恵2 戸部隆吉2

所属機関: 1山梨医科大学外科 2京都大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1281 - P.1287

文献概要

はじめに
 硬変肝においては肝の機能的予備力が著しく障害されており,侵襲の小さい姑息的手術でさえも術後肝不全を発症し,死に至ることがあり,硬変併存肝癌や食道静脈瘤の手術に際しては,術前の正確なrisk判定のもとに適切な術式を選択する必要がある.
 機能予備力を考えるにあたつては,一般に肝細胞の機能および網内系の機能の予備力について考慮すべきである.また,肝が代謝における中枢臓器であり,他の末梢臓器へのエネルギー産生に必要な基質の供給の調節,蛋白合成,老廃物代謝,有害物質の解毒等の諸機能を有することを理解して肝硬変の病態を全身疾患として把握すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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