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The bulbous bowel segment
著者: 佐藤豊1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科
ページ範囲:P.1335 - P.1335
文献購入ページに移動 先天性小腸閉鎖に際して閉塞部位に近い口側の腸管は最も著しい拡張を呈し"bulbous" bowel segmentと称される."double-bubble" sign(図1)で呼ばれる十二指腸閉鎖の際の十二指腸球部の拡張もその一例であるが,さらに遠位の小腸閉鎖においてもこの拡張腸管が観察される(図2).これは胎生期に発生した閉塞の近位の腸管に腸液,腸上皮の剥離片,胆汁などが貯留し,亢進した腸内圧により同部位の壁肥厚を伴つた拡張が起こるものと考えられている.
一方,中腸軸捻やmeconium ileusなどの新生児期にみられる後天的小腸閉塞の症例においてはこの"bulbous" segmentがみられないことから,これらの病変との鑑別に役立つ.
一方,中腸軸捻やmeconium ileusなどの新生児期にみられる後天的小腸閉塞の症例においてはこの"bulbous" segmentがみられないことから,これらの病変との鑑別に役立つ.
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