文献詳細
臨床研究
残胃癌の4例と最近10年間本邦報告例の統計的考察
著者: 安名主1 荻原廸彦1 山浦芳徳1 苅部徳郎1 小池秀夫1 野口徹1 安里進1 草野充郎1
所属機関: 1信州大学医学部第1外科
ページ範囲:P.99 - P.104
文献概要
近年,胃切除術の増加に伴い残胃癌の報告例が多くなつているが,発生機序,診断の遅延,再建術式によるリンパ節転移径路の変化など問題点が多い.われわれは胃及び十二指腸の良性潰瘍に対する胃切除後10年以上経過して残胃に癌が発生した症例1)を1969年以降4例経験した.本論文ではこれらの症例について臨床病理学の面から検討し,併せて本邦報告例の集計から愁訴,好発部位,生存率などについて統計的考察を行つた.
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