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臨床報告
先天性多発性食道狭窄症の1手術治験例
著者: 正木康史1 石上浩一1 三井俊明1 川村明1 丹黒章1 梶原達観1 長谷川博康1
所属機関: 1山口大学医学部第2外科
ページ範囲:P.1459 - P.1462
文献購入ページに移動先天性食道狭窄症は先天性食道閉鎖症に比べ,はるかに稀な疾患であり,たとえばBattersby1)は新生児期に先天性食道異常と診断した90例のうち,食道閉鎖症の70例に対し,食道狭窄症はわずか2例であつたと報告している.また1974年の大川2)らの全国集計でも,乳幼児食道アカラシヤ45例をも含めた先天性食道狭窄症の報告は159例と少ない.
最近われわれは両側無眼球症の先天奇形を合併し,気管原基迷入による腹部食道の狭窄に加え,胸部中部食道にも狭窄を認めた先天性多発性食道狭窄症の非常に興味ある1手術治験例を経験したので,若干の考察を加えて報告する.
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