icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻11号

1984年11月発行

文献抄録

定性的および定量的フローレッセン螢光法による腸管viabilityの判定

著者: 福田健文1 安藤暢敏1

所属機関: 1慶応大学医学部外科

ページ範囲:P.1575 - P.1575

文献概要

 腸管の虚血障害後において,術中腸管viabilityの判定は長い間外科医の難問であつた.strangulation解除後やacute mesenteric ischemia後にしばしばviabilityのあやしい部分が残る.viabilityのある腸管を切除しすぎるとshort bowel syndromeを起こす可能性があるし,non-viableな腸管を残すことは,さらに致命的である.術中の肉眼による勘のみにたよつた判定法では信頼性に欠けるので,様々な判定法が推賞されてきたが,一般的に受け入れられたものはない.最近興味をもたれているのはドップラー法と肉眼的(定性的)フローレッセン法である.残念ながら,これらの正確度は実験モデルにより異なる.最近Silvermanらは虚血組織の血流判定に定量的フローレッセン法を利用した報告をしている.今回の実験では犬の虚血性腸管を用いて,肉眼的判定法,定性的また定量的フローレッセン法の信頼性を比較した.われわれのモデルは臨床的にはacute mesenteric arterial occulsion with early revascura—rizationを想定した.これはSMAの急性閉塞の症例が増加しているためである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら