文献詳細
境界領域
前頭洞・篩骨洞・脳内異物の8例
著者: 吉村陽子1 中島龍夫1 上敏明1 加藤一1 中西雄二1 米田敬1 佐野公俊2
所属機関: 1藤田学園保健衛生大学形成外科 2藤田学園保健衛生大学脳神経外科
ページ範囲:P.1605 - P.1610
文献概要
交通事故の多発により,いわゆるフロントグラス損傷を取り扱う機会は多い.救急処置として,顔面の創の縫合に先立ち,多数のガラス片や土砂などの異物を取り除かねばならないこともしばしばである1).しかし,初期治療においては,前頭洞・篩骨洞・眼窩・脳内などの深部にある異物は見すごされやすい.われわれは,これらの部位の異物が初期治療の際気付かれず,後日その存在に気付いて手術を行つた症例を8例経験したので,診断・治療上の留意点などに若干の考察を加え報告する.
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