文献詳細
臨床報告
同一患者において2回摘除術を行つた細小肝癌の1例
著者: 佐藤康満1 山崎泰男1 下間信彦1 永松正明1 鈴木裕之1 栗谷義樹1 高野一彦1 小松寛治2 盛合範彦2 中目千之2 佐藤和一2 佐々木雅佳2 丹野尚昭2 山崎日出雄2 花田稔2 川村義宏3 渡辺公伸3
所属機関: 1由利組合総合病院外科 2由利組合総合病院胃腸科 3秋田大学医学部第2外科
ページ範囲:P.1615 - P.1620
文献概要
本邦においては,原発性肝細胞癌の70〜80%に肝硬変症が伴うとされており,肝硬変症と診断された症例に対しては,肝細胞癌の発現をできるだけ早期にとらえるためのスクリーニング法を実施する必要がある.今回われわれは,肝硬変症の経過観察中α-fetoprotein(以下,AFPと略す)の上昇が契機となつて細小肝癌が発見され,術中超音波ガイド下に腫瘍摘除術を行つた後,約1年半経過して再度AFPの上昇を契機に細小肝癌が発見され,術中超音波ガイド下に2度目の腫瘍摘除術を行つた症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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