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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻12号

1984年12月発行

文献概要

特集 大腸切除と機能温存

直腸癌の括約筋温存術式—重積法

著者: 安富正幸1 松田泰次1

所属機関: 1近畿大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1675 - P.1681

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はじめに
 直腸癌手術に対して,以前は腹会陰式直腸切断術が基本的な術式であるとされていたが,人工肛門による障害が問題とされるにつれ,上部直腸癌に対しては人工肛門を造設しない肛門括約筋保存手術が広く行われるようになつてきた.この歴史的変遷からみても肛門括約筋保存手術に際しては良好な排便機能が維持され,しかも癌根治性を低下させないことが重要である.
 肛門括約筋保存手術には前方切除術,重積手術,pull-through手術などがあるが,pull-throu—gh手術は切除範囲からみれば適応範囲は広いが,排便機能が不良であり,現在ではこの術式に対し批判的な意見が多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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