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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻12号

1984年12月発行

文献概要

文献抄録

組織学的に胞巣状亜型とされた横紋筋肉腫患児における死亡率

著者: 中野美和子1

所属機関: 1慶応大学医学部小児外科

ページ範囲:P.1738 - P.1738

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 横紋筋肉腫は,小児固形悪性腫瘍の約8%を占め,その予後は原発巣の部位と組織学的亜型に強く影響される.ここでは,原発部位や治療法よりも大きな予後決定因子となる組織学的亜型,すなわち胞巣状亜型について,Intergroup Rhabdomyosarcoma Study(IRS-I,合衆国横紋筋肉腫集団研究)の集計結果より発表する.
 1972年11月から1978年11月までに,IRS-Iに21歳未満の横紋筋肉腫患児791名が登録され,うち561例が分析・評価可能であつた.これらを臨床像により次の4つに分類すると,グループⅠ:腫瘍を完全切除したもの−86例.グループⅡ:腫瘍を切除したが,近接臓器浸潤・局所リンパ節転移がある,または顕微鏡的に腫瘍残存あるもの−137例.グループⅢ:腫瘍の大部分が残存しているもの−228例.グループⅣ:腫瘍播種−110例,であつた.それぞれに対し,放射線照射と化学療法(VAC, vincristine, actinomycin D, cyclophosphamide)が行われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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