臨床外科39巻12号

1984年12月発行

臨床報告

胆嚢結石を合併したDubin-Johnson症候群の1手術例

著者： 塚本拓司¹ 米山桂八¹ 固武健二郎¹ 宮田潤一¹ 芳賀佳之¹ 林亨¹ 大野秦司²

所属機関： ¹伊勢原協同病院外科 ²伊勢原協同病院内科

ページ範囲：P.1791 - P.1794

はじめに
　Dubin-Johnson症候群は，肝細胞内での抱合型ビリルビン排泄障害のために，高ビリルビン血症をきたす先天性疾患である．本邦では1970年より1974年までに298例の報告があるが^1），本症に対する手術施行例の報告は多くはない．今回われわれは，胆嚢結石を合併した本症に手術を施行した1例を経験したので，若干の文献的考察を加え報告する．