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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻2号

1984年02月発行

文献概要

画像診断 What sign?

"Coffee-bean" sign

著者: 佐藤豊1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科

ページ範囲:P.237 - P.237

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 絞扼を起こした腸係蹄は拡張した輸入脚と輸出脚が相接することによりコーヒー豆に類似した形態を呈することがあり,"coffee-bean"signと称される1).この時コーヒー豆の外側沿と,中央の厚い線は絞扼部に向かつて収斂する(図1).この所見は小腸の絞扼性閉塞でも大腸の絞扼性閉塞でもみられるが,S字状結腸軸捻の際に最も頻繁に観察される.S字状結腸軸捻は主として高年齢者にみられ,S字状結腸間膜付着部を軸として比較的可動域の広いS字状結腸が捻転を起こすことにより発症する.捻転の程度は360°が過半数を占めるが,180°あるいは540°のものなどもみられる.S字状結腸の拡張の程度は下腹部に停るものから横隔膜を肺門付近にまで挙上させるような巨大なものまでみられる(図2,3).口側の結腸にも拡張像がみられ,また血流障害の著しい症例ではS字状結腸の壁内ガス,腹腔内遊離ガス,腹膜炎に伴う腹水などの所見を呈する場合もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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