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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻3号

1984年03月発行

特集 外科感染症と免疫

宿主の感染防御機構

著者: 螺良英郎1 中川勝1

所属機関: 1徳島大学医学部第3内科

ページ範囲:P.305 - P.311

文献概要

宿主(生体)の感染防御機構の構成
 感染に対する宿主の防御機構は多くの因子から構成されていて整理分類することは難かしいが,これらをある程度割り切つて考えると,図1,表1のごとくになろう.
 個体が先天性に,種属として,あるいは遺伝子レベルにおいて有しているすべての能力を一括して自然抵抗力natural resistanceとよんでいるが,このうちには母体から胎盤を介して抗体移入というpassiveに受けついだ免疫力を初め,生体構成の種々の機能で先天的に感染に対する抵抗力というものがある.この基盤の上に感染防御の主力となっているのは生体がくりかえし受けている顕性ないし不顕性の感染によつて形成された獲得免疫ともいうべきもので,能動的な(activeな)免疫力は感染に負うところが大きい.もちろん能動免疫としてのワクチン接種,血清(抗血清)移入による受動的passive免疫も加わつている(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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