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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻3号

1984年03月発行

文献概要

臨床報告

左鎖骨上窩に発生した胸管嚢胞の1切除例

著者: 谷村繁雄1 小林和生1 友安浩1 伴場次郎1 正木幹雄1 松下央2 松谷章司2

所属機関: 1虎の門病院呼吸器外科 2虎の門病院病理

ページ範囲:P.397 - P.401

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はじめに
 頸部に発生する嚢胞には正中頸嚢胞,側頸嚢胞,嚢胞状リンパ管腫,類上皮嚢胞,血液嚢胞などがある1).これら嚢胞の内容液は,通常黄色透明または血性であり,"乳び"であることはまずない.乳び嚢胞である場合には胸管嚢胞が疑われるが,横隔膜より上部に発生する胸管嚢胞は比較的稀な疾患であり,現在までに約20例の報告がみられるにすぎず,なかでも頸部に発生する場合はきわめて稀である.
 最近われわれは,左鎖骨上窩に発生した乳び嚢胞で,種々の検索より胸管嚢胞と考えられる1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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