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文献概要
特集 臓器移植の最前線
臓器移植と組織適合性
著者: 渡部浩二1
所属機関: 1北里大学医学部臓器移植
ページ範囲:P.445 - P.456
文献購入ページに移動はじめに
臓器移植のうち腎移植や骨髄移植は腎不全,骨髄不全の治療法としてすでに確立されて,生着率生存率も年々向上がみられている.肝,心移植なども最近の新しい免疫抑制剤,Cyclosporin A1),などの開発によつて好成績を得,活発に行われる気運が生じている.
組織適合性抗原検索の歴史は長いが,よい組合わせを得るためのとくに移植免疫に関するその構造と機能の解析が目覚しいHLA-DR抗原系を中心とする免疫遺伝学的研究は,単に移植においてよい組合わせを選ぶ目的のみならず広く個体の重要な免疫応答を分析する一つの有効な武器となつた2,3).
臓器移植のうち腎移植や骨髄移植は腎不全,骨髄不全の治療法としてすでに確立されて,生着率生存率も年々向上がみられている.肝,心移植なども最近の新しい免疫抑制剤,Cyclosporin A1),などの開発によつて好成績を得,活発に行われる気運が生じている.
組織適合性抗原検索の歴史は長いが,よい組合わせを得るためのとくに移植免疫に関するその構造と機能の解析が目覚しいHLA-DR抗原系を中心とする免疫遺伝学的研究は,単に移植においてよい組合わせを選ぶ目的のみならず広く個体の重要な免疫応答を分析する一つの有効な武器となつた2,3).
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