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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻4号

1984年04月発行

文献概要

画像診断 What sign?

"Pseudokidney" sign

著者: 佐藤豊1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学放射線科

ページ範囲:P.533 - P.533

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 消化管病変の最も直接的な画像診断法は消化管造影検査であるが,消化管壁の肥厚を伴う腫瘍性あるいは炎症性病変においては病巣が腫瘤として触知され,腹部腫瘤検索の一環として超音波検査が造影検査に先立つて行われることも多い.この場合,超音波像は周囲をやや低いエコー帯により囲まれ中央に高いエコー領域を有する,一見,腎のエコー像と類似したいわゆる"pseudokidney" signを呈する.また,この所見は"target"あるいは"bull's-eye" lesionとも称される1,2).周囲の低エコー帯は肥厚した腸管壁,腫瘍そのもの,あるいは腫脹した腸間膜や大網などを,また中央の高エコー領城は腸管粘膜あるいは粘液による所見であると考えられている.この所見は表に示すような種々の病変でみられ,必ずしも病変の良・悪性などの質的診断に直接結びつくものではないが,腫瘤が消化管起源であること,および次に行われるべき検査が,消化管造影であることを示唆するものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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