臨床外科39巻5号

1984年05月発行

特集 外科におけるクリティカル・ケア

ARDSの新しい呼吸管理

著者： 石田詔治¹

所属機関： ¹兵庫医科大学救急部

ページ範囲：P.599 - P.604

はじめに
　1950年代にベンチレータが普及し，1970年代にはいつてPEEP,IMVが導入され，近代的呼吸管理は確立されたかに見えた．しかし，ARDSに関しては，期待したほどの救命率の上昇が得られなかつた．そこで，1980年代は現行の呼吸管理の反省期と考えられる．すでにその成果も現われてきている，本稿では，ARDSに関連した最新の成果のいくつかを紹介する．