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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻5号

1984年05月発行

文献概要

特集 外科におけるクリティカル・ケア

MOF患者の感染対策

著者: 相川直樹1 石引久彌1 阿部令彦1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.605 - P.612

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はじめに
 MOFとはmultiple organ failureの略で,心,肺,肝,腎,血液凝固系などの重要臓器の2つ以上が,同時にあるいは経時的に機能障害に陥つた状態に対して,Eisemanら1)が与えた呼称であり,多臓器不全あるいは複合臓器不全と訳されている.MOFは1973年Tilneyら2)により初めて報告されて以来,外傷患者や外科術後患者における検討がすすむとともに,重症患者の予後を左右する重篤な病態として認識されてきている3).とくに一般外科領域にみられるMOFは,手術死亡やショック後の死亡の大半を占める合併症として注目されているが,その発生や病態の重症化には,重症感染症が主役をなしていることが知られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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