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文献詳細

雑誌文献

臨床外科39巻5号

1984年05月発行

文献概要

ここが知りたい 臨床医のためのワンポイントレッスン

肛門周囲膿瘍の外来診療のポイントは

著者: 葛西猛1

所属機関: 1帝京大救命救急センター

ページ範囲:P.645 - P.645

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A;1)肛門周囲膿瘍Periproctal abs-cess
 診断のポイント
 (1)肛門周囲膿瘍は歯状腺上の肛門小窩,anal cryptから細菌が侵入,肛門腺anal glandを介して肛門周囲に膿瘍を形成したものである.発生部位により図1のように分類され,その発生頻度は低位筋間膿瘍が最も多く,全体の60%を占め,次に坐骨直腸窩膿瘍が20%で続く.
 (2)肛門痛に発熱を合併するのは肛門周囲膿瘍以外になく,従つて病歴のみで診断が可能である.多くの例では肛門周囲に発赤,圧痛を持つ硬結を触れるが,粘膜下膿瘍および一部の低位筋間膿瘍などでは,肛門指診により限局性で圧痛を持つ硬結を触れること,あるいは肛門鏡で該当するクリプトからの排膿を見ることにより,はじめて診断される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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